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『ワンピース』第868話 「"KX"ランチャー。」 感想

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さてと。『週刊少年ジャンプ2017年第28号』 『ワンピース』 第868話 「"KX"ランチャー。」の感想です。


『ビック・マム』という名のこども

ふむ。
シャーロット=リンリンなる四皇ビッグ・マムの過去が明らかになったわけですが,色々おもしろい事実が明らかになってまいりました。


以前より,ビッグ・マムの言動は大家族の長「母親」としてのそれではないなーと思っていたのですが,結局のところ彼女は子供のまま大人になってしまっただけの存在なのですね。それもきちんと導く者がいなかった子ども。

そう考えると,「ビッグ・マム」なんて呼び名はある意味ふさわしくないです。ただの子どもですから。彼女のことは「シャーロット」とか「リンリン」と読んであげるべきなんでしょうね。



さてリンリンを手放した実の親は,悪気の有無はどうだったかわかりませんが,とどのつまり「育児放棄」をしたわけです。実は悪人だったマザー・カルメルに育てられたわけですけれど,

どうしてマザー・カルメルはリンリンを叱らないのか不思議でした。真に聖人なら彼女を叱るだろうにそれをしないのは彼女の悪人性の表れだったわけです。その結果,シャーロット刃物の善悪の区別がつかない「大きな子ども」になってしまった。


力は強大・頭は子ども

力は強大。頭は子ども。いいように悪い大人に育てられたリンリンは,何が正しくて何が間違っているのか,正しい物の見方も価値判断もできないまま四皇の地位に押し上げられてしまった。


マザー・カルメルが口先だけのべていた平和の言葉,「いつかみんなが同じ目線で」という言葉を文字通り「身体の大きさを同じにする」という意味に捉えるほどの幼稚さです。こうしてみると哀れな存在ですね,シャーロット=リンリンも。導いてくれる当然の存在であった実の親の育児放棄がもたらした,悲しい結末です。


子ども並の理解力



しかしそうなると,『リンリン』編を解決する根本的な方法は,武力じゃないよなあ。

もとより毒ガスなんかで四皇が倒せるなんてこれっぽっちも考えていませんでしたけれど,もとより武力でどうにかなる相手じゃない。幼少期のそれでさえ,巨人族が一撃で倒されるような強大な力です。こんなの海軍大将クラスが寄ってたかって攻撃しない限りどうにもならないレベルではないでしょうか。

ましてそれより力の劣る麦わらの一味たるや。『リンリン』編を解決するには武力ではなく,彼女をきちんと叱ってあげる大人が必要ですよね。間違ったことは間違っているという言葉。正しい知識と価値判断。



『誰がリンリンを叱るのか』

四皇という化物にまで進化してしまった子どもを叱れるだけの大人。うーん,ちょっと思いつかんなあ。シャーロット一族は夫と子どもですから「親」の立場の人はいませんし,麦わらの一味にもジェルマにもいません。

実際「聞く耳持たない」ビッグマムの耳にそれを届けることすら難しいからこそ,ここまで拗れた「子ども」になってしまったんでしょうし。声が届くとすれば,「マザー・カルメル」だけでしょうねえ。


そのマザー・カルメルですが,描写的にはまだ生死はなんとも言えない描写になっています。

ソルソルの実の能力が仕えることになっていること,クロカンブッシュを食べ終わった時に誰もおらず,その様子を見ていた二人(特に巨人族)がリンリンに対して恐怖を抱いていたことを考えると...美味しく頂いてしまったようにも見えます。



マザー・カルメルの能力は死して引き継がれたのか?

もっとも,マザー・カルメルが子どもたちとぐるになって,夢中に食べているリンリンを置いて脱出した可能性も微粒子レベルで存在する!ので,なんとも...。マザーが死んで,ソルソルの実の能力を引き継いだと考えるほうが自然ではありますが...このあたりは確定情報を待つしかないかな。


マザー・カルメルが生きていた場合,彼女が登場してリンリンを諭す可能性はありますが,問題はカルメルにそうするメリットがあまり無いという点ですかね。麦わらの一味を助ける理由が無い。単純に善人ぶって四皇となったリンリンを支配下に置こうとする可能性はゼロじゃないですけれど...うーん...どうなんだろ。


むしろ可能性があるのは,マザー・カルメルの生死はともかく「マザー・カルメルにリンリンを叱らせたという事実」をリンリンに認識させる方法ですよね。それができる人物がいます。はい,プリンですよね。



メモメモの実の能力(第851話より)

プリンはメモメモの実で記憶を操作できる。プリンがサンジの行動に感じるものがあり彼を救おうとするならば,リンリンの記憶を操作することも不可能じゃない。マザー・カルメルの言う「同じ目線で」という理念に関する勘違いを正す。マザー・カルメルがリンリンを諭す映像を記憶に入れ込むことで「反省」を促す。まあ技術的にはこういうことも可能です。


ただまあ,それは「偽りの記憶」なだけに,そういう手法で問題解決を図るかなーという疑問がありますけれど。後は誰だろ...リンリンを捨てた実の親ぐらいしかいませんけれど,それこそ「いまさら」ですしねえ。うーん。



『そういえば白ひげの息子なんていたっけなあ...』

そういえば,ドレスローザ編が終わった直後に白ひげの息子「エドワード・ウィーブル」というのがでてきたじゃないですか。


白ひげの息子?(第802話より)


彼とリンリン,ちょっと共通点があるような気がします。圧倒的に文句なしに「強い」。でも中身は「子ども」で,悪意を持った「大人」に捻じ曲げられている。

ウィーブルの母とかいう,ミス・バッキンとやらも老婆ですがなかなかの悪人ですよね。金に執着する,「子ども」を政府にねじりこむ...といった手法がどことなくマザー・カルメル的ではあります。


ミス・バッキン(第802話より)

まあビジュアルも大分違いますし,カルメル=バッキンなんてことは無いのでしょうけれど,子どもだったリンリンが母親となって大家族を築くくらいの時間経過があるわけですからビジュアルの変化はひょっとかしたらあるかもしれませんけれどね。まあただの妄想ですが,気になります。






「ONE PIECE」 第85巻はこちら。KINDLE版はこちら


さて絶体絶命の麦わらの一味ですが,ここからとりあえず脱出するにはジェルマ66の協力が必須ですかね。助けた恩義に報いる相手じゃないとは思いますが,ここ以外に彼らが活躍する場はないでしょうから。

イチジさんの本気がそろそろ見られるのでしょうか。こちらも私気になります。






*画像は『週刊少年ジャンプ』2017年第28号『ワンピース』第868話,及び第851話,第802話より引用しました。

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