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『現実逃避』 10周年記念 : いろいろと振り返ってみた

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おかげさまで『現実逃避』は10周年を迎えました。勢いで始めたブログでしたが,案外長続きしたなあという印象です。そんなわけで,ちょっとした記念記事です。

以下,Q&A形式で徒然と書いてまいります。


Q.1 『現実逃避』の中の人について
アロハなシャツを着た只のオッサンです(イメージ)。一人暮らしではない。なのでブログを書く時間の捻出に苦労したり,マンガを買うのは電子書籍のみなどいろんな制約があります(そういう趣味に家族が理解を示さないため)。



Q.2 ブログを始めたきっかけは?
家族がニチアサ(日曜朝にやっているお子様番組←大人も観ている人多い)を観る年頃になった頃,付き合ってみていたら自分もはまって感想を書き始めたのがきかっけ。



Q.3 ブログを中断したきっかけは?
家族がニチアサを見なくなったので一旦,自然消滅しました。なお再開したのはご存知のとおり『ニセコイ』感想を書き始めたからです。



Q.4 ブログを書く事をどう思うか
壮大な時間の無駄。それをする時間を現実に充てれば,何十倍も自分の実になって返ってくると思います。なのであまりお勧めしません。どうしても伝えたいことがある人は採算度外視でやりましょう。



Q.5 なんでGooブログなの?
ニチアサ感想を書いていたときによく読んでいたサイトがGooブログを使われていたから。



Q.6 Gooブログはお勧め?
記事更新をすると検索上位に表示してくれる点はお勧め。読者を増やしたい方むき。ただ,ほとんどカスタマイズできなかったり,アフィリエイトで稼ぎたい人向きではないと思います。



Q.7 アフィリエイトで稼ごうと思わなかったの?
『ニセコイ』感想を書いていた頃は月10万PVぐらいだったので誘惑がなくもなかったですが,制約の多いGooからブログ移転するのが面倒くさいのと,人様のコンテンツに乗っかって稼ぐというのにいまひとつ乗れなかったため。でも稼げる人の方が凄いと思います(おい)



Q.8 ブログやっていて楽しかったことは?
大勢の人が読んでくれて,レスポンスをいただいたこと。コメント100件越えたあたりは返事が大変でしたが,ブログ記事更新してコメントのやりとりしてからが「本番」といった感があり,楽しかったです。



Q.9 ブログやっていて辛かったことは?
辛いことは特にないのですけれど,僕の感想を外部(某大手掲示板とか)に持ち出して自分の意見のように書く人がいて,そこでトラブられたことを『現実逃避』に持ち込まれるのは違和感がありました。その結果,アクセス管理を厳密にやらなければならない羽目に。



Q.10 いつまで続けるの?
『ニセコイ』感想を書き終えたときに辞めるつもりだったのですが,意外な人に煽られてしまったので辞めるに辞められず。いまは書きたくて書いていますが。



Q.11 オフ会って行ったことある?
あります。いまでもお付き合いさせていただいている方もいます。



Q.12 千葉県のYさんとは本当に会ったことあるの?
すまない。NDAなんだ。信じるかどうかは君に任せる。(関連記事)




Q.13 他の人の感想を読みますか?
定期的に読ませていただいているサイトはあります。だいぶ減りましたが。自分が気づかなかったことを指摘されていたり,文章自体が読んでいて楽しいサイトは好きです。



Q.14 集英社からアポイントがあったことある?
無いです。ただし,記事をご覧いただいたことがあることは承知しています。



Q.15 ファンレターは送ったことある?
無いです。ブログに書いた感想記事がファンレターみたいなものなんじゃないかなと。ああでも,『ニセコイ』の初代編集担当だった斉藤さんに送ってみようかと思ったことはある(ちょ)



Q.16 会ってみたい漫画家さんはいる?
感想記事を書いているとき,対象となる作品の作り手に関心が無いこともないです。でも,究極的には読者と漫画家は漫画を通じてコミュニケーションするものなのでしょう。(でもお会いできたら嬉しいでしょうね)



Q.17 ぶっちゃけ古味直志先生についてどう思っているの?
好き勝手に感想を書いてすいませんと思っています。お会いすることは無いでしょうけれど,万が一お会いする機会があったら土下座して謝る(え)
まあ,謝るというのはおかしいかもしれませんが,正しく作品を読み取れなかったことは僕の過失ではないかと。



Q.18 ぶっちゃけ『ニセコイ』についてどう思っているの?

『ニセコイ』はニセモノの恋が本物の恋を越える物語だったと思っています。

そのために桐崎千棘には徹底して偽物の属性を与え,小野寺小咲に対しては徹底して本物の属性を与えた。それが最後の瞬間に偽物が本物になる。そういう構造の物語で,ラブコメの物語としては非常にロジカルに組み立てられた優れた恋物語だったと思います。(関連記事 123



Q.19 では『ニセコイ』の評価についてはどう思っているの?
先に述べたように『ニセコイ』は構造的にはとても綺麗な物語で,非常にロジカルに組み立てられています。一方で,読者からは共感を得にくい構造になってしまっている。

というのは,小野寺小咲は本物の恋の象徴だった故に,物語の最後の瞬間まで本物として表現され続けてきた。対して桐崎千棘は小出しに楽が魅かれている様子は言及されていたものの,基本的に偽物の象徴だったため,最後の瞬間に「本物を上回る偽物の恋」という仕掛けに読者が感覚的についていけなかったと思います。

僕が最後まで小野寺小咲と楽が結びつくと考えていたのも,10年前の約束・高校生活の大半を占めた両片想いの描写・一条楽は誠実であるという設定が「あまりにも本物すぎた」ためです。

うまくいいたいことが伝わっているか自信が無いのですが,小野寺小咲と楽の関係性が本物すぎたために物語り構造的に「それを偽物が上回った」というロジックに説得力を持たせることができなかった。少なくとも,多くのファンの反応を見る限りそうです。


もし「偽物の恋が本物を上回った」という形で物語の決着をつけるには,桐崎千棘と楽の関係に一定の説得力を与えなけなければならなかった。しかしそれは桐崎千棘と楽の間に「本物としての属性」がなければ説得力を与えることができない。

にも関わらず,桐崎千棘は最後の瞬間ひっくり返すそのときまで「徹底して千棘を偽物の象徴として描かなければならなかった」。そういう設定の物語であり,最後の仕掛けがそうだからです。こうなると鶏が先か卵が先かという問題で,桐崎千棘と楽の関係性に(本物属性を与えることより)説得力を持たせるのは「物語構造上無理であった」ということになる。


完璧な物語構造を与えた故に,桐崎千棘と楽のどんでん返しのロジックに「説得力」を持たせることが構造的にできなかった,という点が『ニセコイ』という作品が読者に共感されることを難しくしたという,皮肉なことになってしまったのかな,と思ったり。

もちろん,結ばれた千棘ファンの方は肯定的に捉ええられるでしょうけれど,小野寺小咲の本物属性に魅かれて『ニセコイ』を楽しんでいたファンは,構造的にそのロジックを受け入れるのはまず無理なんじゃないかなと。

もしこの物語構造で成功したかったら,最後にどのように読者共感を誘うかまで計算して物語を組み立てなければダメだったのでしょう。



Q.20 自分の感想を作者が読まれていたとしたら,どう思いますか
多分,僕の感想記事を直接読まれたことはないと思っています。

ただ関係者の方がご覧になっていたことは知っています。ご家族の方,サポートされていた方からすれば,的外れな考察・予想に苦笑されたこともあるでしょう。作品に対する厳しいコメントがあったときには,腹立たしいこともあったでしょう。その点,完璧にブログ内の秩序を保ちきれたかといえば,できていなかったかもしれない。その点はお詫びすべき点があると思います。

一方で,読者は作品をよみ,それを評価する者ですから個々人がさまざまな感想を述べようとも(人格否定や人権侵害にならない限り),それは許容されるべきではないかと思っています。



Q.21 古味先生の次回作は読みますか?
一読者として楽しみにしています。



Q.22 ジャンプ作品で注目している作品は?

現在感想を書いている『シューダン!』はサッカーというジャンプではキャプテン翼以来大ヒットの無い題材を取り上げられ,かつうまく素材を調理されている点を高く評価しています(偉そうでスイマセン)。(関連記事)




現在連載中のものでは『約束のネバーランド』は考察してみたくなるような面白さがありますが,言語化するのが難しいので感想記事を書けずにいます。




周辺で評価の高い『鬼滅の刃』や『Dr.Stone』は楽しく読ませていただいていますが,感想記事を書くところには至っていません。まあ周囲の方が熱く語られているので,それを読んで満足しています。




ラブコメでは『ゆらぎ荘』,『ぼくたちは勉強ができない』,『クロスアカウント』があります。『ニセコイ』無き後のラブコメ戦線はなかなか見ていて楽しいです。

『ゆらぎ荘』は安定していますが,個人的に肌色大目な部分はあまり訴求力をもっていないので,楽しく読むに留めています。(関連記事

『ぼく勉』についてはマジパテのころ読んでいた作者さんであり,お話作りに興味を持っていますが,感想を書くには至っていません。個人的に誰押しというのは無いですが,いま第三者的に引いた位置にいる古橋さんがどうなるかは注目しています。(関連記事 12)

『クロスアカウント』は表現方法を工夫すれば可能性がある(あった)作品だと思っています。どちらかというと,アイドルヒロイン側の視点で描いた方がいいと思いますが,それだと少女漫画になってしまうので難しいですね。




連載休止中の漫画では葦原先生のご回復を願っています。『ワールドトリガー』は最後まで見届けたい作品ですね。



Q.23 『かぐや様は告らせたい』について



ラブコメの描き方として,切り口次第でこんなに面白くなるのかと驚かされた作品です。

毎回のお話がとても楽しいこともさることながら,作品から伝わってくる作者の赤坂アカ先生の才能が恐ろしいくらいですね。「かぐや様」で赤坂先生を知ったのですが,その後に「ib」を読んだときに確信しました。

赤坂先生は「天才」ですね。それをうまく隠していますが「かぐや様」の紙面からも才能がにじみ出てきています。



一方で,「家族観」に一物あることが伺えて,作品にどう影響するのか注意深く見守っています。(関連記事)



Q.24 『恋と嘘』について



人に薦められて読み始めたのですが,設定の妙をうまく使った作品だと思います。

物語構造的には最後は政府通知の恋よりも最初からの恋で貫かなければおかしいのですが,そう単純ではない部分もあり物語を面白くしていると思います。今のところ,最後はハッピーエンドにならないのではないかという方に予想が傾いているのですが,さてどうですかね。(関連記事)



Q.25 最後に一言

本当は100問まで続く予定だったのですが,眠くなってきてしまいました(おい)。

というわけで,いつまで続くか分かりませんが,引き続き『現実逃避』をお楽しみいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。





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