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『かぐや様は告らせたい』 第89話 感想 (その2) 恋愛頭脳戦を再考してみる

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さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2018年第13号』「かぐや様は告らせたい」 第89話 白銀御行は信じられたい 感想 の感想(その2)です。*当初89話感想はこちら



久しぶりの「恋愛頭脳戦」もどきに確かな満足を味わった今週の「かぐや様は告らせたい」。

体はこども,心は大人な名探偵よろしく謎はすべて解けた!と喜んでいたのもつかの間,実のところぼくたちはまだあの日みた合コン系ゲームの真相を知らないのではないかということに気づかされました。気づかせてくれたのはこちらの金銀パールさんのTweetです。



石上会計を嫌いとしたのは藤原書記なのか?


なるへそ。

てっきり石上会計が嫌い=正義の人伊井野ミコに決まっていると決めつけていて,藤原書記の反応をスルーしておりました。それがこちらになります。



挙動不審な藤原書記


ふむ。
確かに藤原書記の反応は怪しいですね。

考えてみれば,藤原書記は殴りやすいボディをしているので,石上会計の言葉のナイフでボッコボコにしまくっているんでしたっけ。石上会計のこと本心かどうかはともかく「嫌い」って言っていたこともあったしな。




...というわけで,改めて今回の恋愛頭脳戦を再考してみましょう。

ポイントは,最後に明らかになった十円玉による「年代判別式特定テク」を誰が知っていたかということですよ。答えは,かぐや様に加えて藤原書記と石上会計,発問した会長が知っていたということになります。



特定テクを使わなかったのは伊井野さんだけ


問題はいつからそのテクに気づいていたか,ですがこの場合最初から気づいていたと仮定せざるを得ない。会長は途中で気づいたようにも見えますけれど,彼らは天才たちですから最初から気づいていたと仮定しますね。





と,考えると最初の「好きな人がいるのは誰か」という発問においても藤原書記は3人が誰に相当するのかチェックしていたと考えてよい。実際,かなりにやけていましたからね。



好きな人がいるのは誰だ?


で,3人のうち一人はかぐや様で確定。モノローグで自己申告していますから。会長については何とも言えないのですが,最後に描かれたように「二人の関係性が心の内では相手を好きであることを否定しない」という前提に基づくのであれば,うそ発見器の存在もあるので「好き」で回答したと考えてよいでしょう。


で,問題は残りは誰なのかということである。


まず藤原書記については第77話の恋バナ回において「恋愛感情を持つ人はいない」と明言しているので,除外。で,伊井野さんと石上が残るわけですが...。



藤原書記に好きな人はいない



これまでの発言から鑑みると,「気になる人がいる」「悩んでいる」という石上会計の可能性が高いというのは前回指摘した通り。割とまじめに悩んでいるようですし,3人目の本命は石上会計なんでしょうな。



つばめ先輩に関する悩みがある(第85話より)




それも生々しい悩みがある(第88話より)






一方で,伊井野さんもまた第80話において中等部時代の思い出を振り返っている。
これが恋かと言えばよくわかりませんけれど,心の支えとなっている誰ともわからない人に淡い恋心を抱いているという乙女チックな思考は伊井野さんは取りうる。





伊井野ミコの想ひ出(第77話より)


まあ現状,石上会計の悩みも伊井野さんの想い出も「恋愛感情」と明言されていないので,これまでの情報からは確定できないというのが実情です。本命石上,対抗伊井野というのが一つの解釈。

もう一つは,先ほどの推測を否定することになりますが,会長が好きな人はいないと嘘をつき,石上・伊井野の双方がYesで回答したという可能性です。ま,これは大穴というか物語が崩れるのでほぼ無い線だと思いますけれど。



そんなわけで,第1問の回答は

1. 四宮,会長+(本命)石上 or (対抗)伊井野
2. 四宮,石上,伊井野

のパターンが考えられます。



...
......



次。石上会計を嫌っている人ですけれど。

もしコマの表示をまんま受け止めれば,石上会計を嫌いとしたのは「藤原書記」ということになります。


もしそうであるならば,伊井野さんは嫌いじゃないにしたことになり,石上会計の悪行は嫌いだけれども人物は嫌いじゃないということになります。伊井野さんが「罪を憎んで人を憎まず」の精神の正義の人ならそれは十分にあり得ますね。

まあそれはそれ,いずれ石上=伊井野ラインの恋愛が成立するかもしれないという状況伏線になりますので,それならそれで一向にかまわん!というのが僕の素直なところでありますが。



ただTweetでも指摘したように,そうなると「年代判別式特定テク」を知っているはずの石上会計が,Yesを出したのは伊井野さんではなく藤原書記であると気づくはずなんですよねえ。

で,これらの矛盾を解決する一つの方法は藤原書記と伊井野さんが同じ昭和56年のコインを持っていた,という説です。
それならばどちらがYesを出したか,「年代判別式特定テク」を知っている石上会計にも判別できなくて当然ですから。というわけで,一応「藤原書記説」の可能性はある。



ただし,そうなると伊井野さんが「石上は自分をNOにしたんだ」という発言とちょっとつながりにくい気もします。当初予想したように,一人だけ嫌いという回答が出ていて石上会計はNOにしたと確定できるのはYesを出した人間だけだからです。


この発言はYesを出した人間ができること


そう考えると,当初の回答通り石上会計を嫌いとしたのは「伊井野会計監査」であり,藤原書記は「年代判別式特定テク」で伊井野さんが嫌いで回答したことを特定したのでああいう表情をした...とみなすことができます。この場合,仮に藤原さんと伊井野さんが同じ昭和56年のコインを持っていても,藤原書記には出したのは伊井野さんと特定できますからね。


同じく「年代判別式特定テク」を知っていた石上会計もまた,その手法で回答者が伊井野さんと同定したからこそ「あれはそういう生物だから」と流せたのかもしれませんね。



というわけで再考してみた結果,第2問の回答は

1. 伊井野さん(本命)
2. 藤原書記(対抗)

のパターンが考えられるということで,再びまる。



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画像は週刊ヤングジャンプ2018年第13号「かぐや様は告らせたい」第89話, 第77話,第80話, 第88話 より引用しました。

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