さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2018年第12号』「かぐや様は告らせたい」 第88話 四条眞妃は何とかしたい の感想(かぐ活)です。
前回は「憂さ晴らし」を兼ねて柏木さんの彼氏にちょっかいを出してみたウケルちゃんことマキちゃん。まさかまさかの再登場であります。
マキちゃんは物語当初から柏木さんの彼氏ちゃんに懸想していることがアリアリで,他ならぬ柏木さん自身が協力して「彼女の有無」を確認しに行ったエピソードが残っているくらいです。それがいつのまにか彼氏くんを柏木さんに掻っ攫われているのだから,不思議なものですね。

第1巻・第6話より
てか,なぜその事実を忘れるのか,柏木渚。
でも,マキちゃんは元気印のポジティブ思考。
柏木さんのやんわりとした窘めに対して,決め台詞の「超ウケル!」を発しながら笑って答えるくらいに余裕。
まあそれくらい神経が太くなければ,人の彼氏とカラオケなんてできませんからね。

余裕のマキちゃん
「あ,あんたのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからね!」という古臭いテンプレツンデレみたいな態度をかましていきます。余裕,余裕。ぜんぜん余裕だから...
...だけど女の子だもん。涙が出ちゃう。

見栄張
号泣。
なぜ一度見栄を張る...。今回はそんな見栄張なマキちゃんと生徒会役員共が第三種接近遭遇するお話。
...
......
というわけで,お待たせしました。ついに登場,オマケページの主のウケルちゃんこと,四条眞妃さんであります。

マキちゃん=四条眞妃(確定)
うすうす推測されてきましたが,学年3位の四条眞妃さんがやはりマキちゃんの正体だったのね...。というかさりげなくとんでもない事を述べております。正当な四宮の血筋を引くものとな...?
ふむ。
四条,という名前から何らかの名家であろうという推測が成されてきたわけですけれど,四宮家の遠戚だったようですね。当然ながら四宮かぐやさんとは親戚ということになりますが,その関係は「再従祖伯叔母」だそうです。

まさかのかぐや様の遠戚
はい,『現実逃避』の読者の皆さんに代わってぼくがやほぉ!で調べておきました。検索トップでヒットした,「誰が書いているかわからないけれど自然科学分野は案外正確な記述らしいことで有名」なウィキペディアさんによると,
「再従祖伯叔父母」=(はとこおば,またいとこおば,ふたいとこおば)
だそうです。
後のかぐや様の会話ではかぐや様=本家,眞妃ちゃん=分家という表現でしたけれど,ここまで分岐したら本家・分家とかいうレベルなのかどうかつーね。四宮家からみたら傍流も傍流といった感がなくもないですが。
そういう背景知識を持ってすれば,四条眞妃さんのスペックが劣化かぐや様...というか「敗北を知ってしまったかぐや様」な位置づけになっていることがよく分かりますね。
要するに,四条さんは「意地を張りすぎて好きだった人(会長)を他の人に取られてしまったかぐや様」のシミュレーションモデルみたいなもんなわけですよ。
なのでちょっとした仕草や考え方はかぐや様と似ている。四宮の血筋というのも頷けます。

右・第1話より
似てる

右・第1巻第5話より
似てる!

右・第54話より
似てる!!
四条さんもまた四宮家の一員らしく,プライドは高く傲慢。同じ血を引きし者として価値観や言動も表情も似ている。
でも決定的に違うのは,「敗北者となったことがあるかないか」でしょうか。
四条さんは敗北の味を知っている。だからこそ見せられる「自分の弱さ」といったところでしょうか。これがかぐや様だったら気心知れた相手でもない人間に「涙は見せない」し,絶対に自分から「好き」とは認めない。それができるのは,四条眞妃さんが「負けた人間」だからですよね。
四宮の人間ならば常に勝利を追い求め,相手に支配されるのではなく支配することに固執する。それを貫き通せないところに,四宮の血筋といえど「敗北者」であることを甘んじてしまう四条さんの限界が見て取れますね...。

四条眞妃は時代の敗北者じゃけぇ...
その辺の詰めの甘さが四条さんの良いところでもあり,ダメなところでもあるというか。
ダメなところは,四宮的価値観において敗北者であるということ。
そもそも四条家が分家という立場に甘んじている段階で,家督相続競争に敗れていることが分かります。全てはその延長線上にあって,成績もかぐや様に及ばないし,恋愛においても成功することができなかった。今回,そんな「もしもかぐや様が意地を張りすぎて負けてしまったら?」を具現化したような存在として四条眞妃を定義したわけですね。
一方で良いところは「負けを認められるところ」であり,結果として意地を張らずに「素直になれる」ところです。
素直になった時の四条さんはお可愛い。
そりゃそうです。四宮かぐや様の類縁であり,「敗北者」とはいえ僅差で負けている程度です。元はいいんですよ,マキちゃんは!

かぐや様なら絶対に「好き」とは言わない
早坂さんも素直になった時のかぐや様のお可愛らしさを認めていますけれど,そうした素直になった時の姿を見せられるというのはなかなかに強力な武器であります。素直可愛いは正義!なのです。

お可愛いこと
言い換えれば,四宮さんは素直にさえになればあっというまに白銀会長を落とすことができる可能性がある!
あの白銀会長がですよ。「急に可愛いから断れない」なんて言っていますからね!
好きでもない相手に対してそう思うならば,好きな相手が「急に可愛かったら」たぶん即行でザラキーマでしぬる。四条さんは失敗したかぐや様の「if」でもあり,同時に四宮会長を落とす可能性を見出す成功したかぐや様の「if」でもあるのですね...。たぶん。
というわけで,篭絡された野郎ども二人を引き連れて,今後とも目が話せない四条眞妃さんでした。まる。
...
......
『生徒会の残り一人は誰じゃらホイ』
現在生徒会の枠はひとつ空いているんですよね...。庶務でしたっけ?
今回,白銀会長と石上会計と縁ができただけではなく,副会長の四宮さんも親戚ということ。まして会長は四条さんに対して取り返しのつかない「弱み」がありますからね。

白銀会長は四条さんに本当に酷いことをしたね...(棒)
そんなわけで引き続き相談事も増えるでしょうし,となるとやはり最後の女は四条さんが入ってくる可能性が微粒子レベルで存在するかもしれんな!
それはそれ,生徒会内の恋愛模様にも面白い影響を与えるかもしれんね。
四条さんの恋心については白銀・石上しかしらないわけですが,なまら四宮さんに似ている四条さんであれば会長が四宮的にアウトな言動や表情をしてしまうことでかぐや様の嫉妬を引き出すとか,あるかもしれんしね。

嫉妬の予感
また現在つばめ先輩にご執心と見られる石上会計においても,こういう「思っていること全部口に出しちゃう感じ」に共感できる以上,相性は案外良いのかもしれないし。つばめ先輩に対する恋心もアレですが,伊井野=石上ラインに対するカンフル剤的な働きをみせるかもしれんしね。
石上と相性が合いそうということは,逆に伊井野さんとは相性が微妙になるでしょう。柏木・四宮・伊井野連合VS四条・白銀・石上連合という柏木渚と彼氏くんを挟んだ対立軸を作ることからしても,四条さんが生徒会に入るといろいろ波乱が起きて面白いかもしれないね。

四条さんに期待大!
しょっちゅう生徒会に出入りする四条さんを見かねて四宮さんが出入り禁止にしようとしたら,四条さんが会長に泣きついて庶務任命とかあるかもしれないし。
あるいは逆に追い出したら会長が外で四条さんと密会するようになり,それならば生徒会室内で監視下に置いたほうがよいとかぐや様から庶務入りを進言するかもしれないし。
いずれにせよ,四条さんの生徒会入りはありそうな予感がします。
『取り消せよ,いまの言葉!』
敗れたといっても四宮の血筋だけに,なかなか優秀なところも見せてくれる四条眞妃さん。学年3位の学力だって,かぐや様と1点差ですからね。
傍流の傍流にも拘らず本家の四宮さんに噛み付いたりと,対抗意識も旺盛な様子。去り際に天然に爆弾をしかけていくあたり,なかなかのやり手である。

天然爆弾
しかしそうなると全国模試1位の「四条帝」が気になります。
マキちゃんがやはり四条眞妃だったように,普通に考えて四条帝は血縁者である可能性が濃厚である。
ここまで四条帝は会長を上回る得点をたたき出していることからいって,白銀会長の最大の難関となる可能性があると考えてきたのですけれど...。四条さんの「残念さ」加減からして,恐らく四条帝も優秀だけれどどこか敗北者の香りを漂わせている可能性がでてきました。

四条帝は天才なのか,努力の人なのか?
四条帝は傍流が本流を飲み込むような天賦の才を持つ男なのか,あるいは傍流が本流を乗り越えたい,敗北者のままでいたくないという気持ちが生み出した努力の男なのか。そのあたりちょっと気になりますが,白銀会長が努力の人なだけに似た系統ではないのだろうなと今のところ妄想していたり。
「帝」という名前からは竹取物語の帝役になるはずなんですけれど...。
「かぐや様は告らせたい」的には本家四宮家を乗っ取りを狙ってくるようなラスボスになるのか,それを白銀・かぐやペアで迎え撃つような構図となるのか。妄想の先の妄想なので,今こんなこと考えても仕方がないのですが,少し気になります。
...
......
さて。さてさて。
そんな四条さんが波乱を呼びそうな今後ですけれど,なんだかんだで男子の面々もそれぞれの恋を貫いていてお可愛いですね。

何気ない石上の言葉が四条さんを傷つけた
途中でも触れましたけれど,石上会計も恋で悩んでいる様子。
いつぞや藤原さんと伊井野さんに相談しそびれたつばめ先輩の件は本当に恋の相談だったようです。てか,この石上会計のセリフから見ると,つばめ先輩には既に付き合っている彼氏がいるのかな? やはり団長ですかねえ。
同じ無理筋の恋にしがみ付いているあたり,四条さんとは気が合いそうではある。
一方の会長といえば,はい,このとおり。

基準は「四宮かぐや」!
「可愛い」と言っても可愛いいから絆されてしまうんじゃないです。四宮っぽい可愛らしさだったからこそ,ついつい絆されてしまったという...。物差しはあくまで「四宮かぐや」,そういうわけなんですね。
そう考えてみると,白銀会長は最初から自身の恋愛対象を四宮さん一択にしぼりこんでいて,ちょっと似ているからと言って四条さんがトチくるって会長にちょっかいを出してきたとしても,ぶれたりしないんだろうなと。そんなことも今から予想的に妄想しておいたり。
再度まる。
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 2 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 4 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
かぐや様は告らせたい 5 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)
かぐや様は告らせたい 7 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)
かぐや様は告らせたい 8 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)
画像は週刊ヤングジャンプ2018年第12号「かぐや様は告らせたい」第88話 ,同話,同第1巻第1話,同第6話,連載第1話,54話より引用しました。