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『かぐや様は告らせたい』 第77話 秀知院は体育祭 感想

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さてと。それでは『週刊ヤングジャンプ2017年第51号』「かぐや様は告らせたい」第77話秀知院は体育祭 の感想(かぐ活)です。


あーあー。本日は晴天なり。


前回に引き続き,体育祭ですね。

聞くところによると,「体育の日」というのはもともと10月10日であり,1964年の東京オリンピックの開会式の日がそれに相当するとか(流石に生まれていないので伝聞)。いわゆる晴れの特異日とやらで,それが理由で開会式の日になったとかならなかったとか。

そんな,世界中の青空を全部秀知院に持ってきてしまったような、素晴らしい秋日和でございます。



秀知院は体育祭


で,今回は体育祭の色んな局面をオムニバスで描いていくという,そんなお話。

なるへそ。
まあ体育祭をフルで描いていたら,赤坂先生半年ぐらいシリーズで続けちゃいそうですからね。まあダイジェストというのもやむを得ないというもの。というか,このスタイルはギャグマンガでよく見られる形式ですかね。「うまるちゃん」とかこんな感じだったような気がする。あと「リコピン」とか。



では登場人物別に追っていってみましょう。

『早坂さんは痴話りたい』

優秀な近侍である早坂さん,いつに無く声を荒げておられる。まあ最初の一コマで誰のことかすぐわかったのですが,つっこみはしても荒ぶったりはしなかった早坂さんがこの態度とはさては異なることよ。


早坂さんの痴話喧嘩...?

というわけで,案の定,相手はお母さん。
家族に対しては甘えてしまいますからね。他の人とは態度が異なるのはよくあることよ。

で,「約束したのにお母さんが来なかった」というのは運動会あるあるだよなあ...。

まあ高校生だから見に来なくても逆に普通かという気がしなくも無いですが,早坂さんは例のベルマークの件でも「お母さんが家にあまりいない」という寂しい幼少期に触れられていたとおり,そもそも「自分のために親が時間を割いてくれる」という経験に乏しいのかもしれないな。

そんなお母さん,四宮グループの下部組織の一員なんでしょうけれど,いったいどんな仕事を任されているのでしょうか。それも気になります。



『藤原さんは弾けたい』

藤原さんは障害物競争に出走。胸部の揺れ具合が気になります(←まて)


ていうかね。エロい。



エロス

この舌からはアダルティな何かを感じざるを得ない。そりゃ男子も顔突っ込みたくなるわ。顔パンパンに白くしてなあ!


そんな人類の進化系・藤原家の三大将の一人,赤犬...もとい豊実さん再登場。


藤原家・三大将(第4巻より。渾名はayumie)


あー。こういうキャラだったのか...。


露出!

どっちかというとお惚け系というイメージで(たぶんお惚け系には違いあるまい)あったわけですが,この格好は意外である。

予想以上に露出度が高い。時々あまり綺麗ではないギャル系でこんな格好した女子は見かけますけれど,このギャップが萌(←死語?)なんですかねえ。


そしてまさかの藤原母も登場。


藤原母

若!

いやまあ,デフォルメされた顔だから,アラフォー特有の肌加減とか再現されていないのは当たり前ですけれどね(おい)。この顔だとひょっとかして長女といわれても分かんないんじゃないのってくらい若いなあ。

そして意外!それは貧乳!
まさかの巨乳の遺伝子は父だった。いやまあ,確かに男にも乳首あるし,遺伝そのものは父系というのはあってもおかしくないですけれど。

そんなわけで,石上会計のこの言葉を遺していく。


遺言(第4巻より)



『風紀委員は忙しい』

恐らく今回のお話のキーマンになると予想している伊井野さんも体育祭。ま,今回の流れは風紀委員の伊井野さん・大仏さんの「駄目ッぷり」がたっぷり描かれているじゃないですか。これは逆に罠?の予想。


残念な二人

赤坂先生お得意の「前後ギャップ」が炸裂しそうな感があるんだよなあ。つまり,石上会計の諸問題に最終的にこの二人が関わり,なんらかの「解決」というか「救済」につながる「きっかけ作り」をしてくれるような。そんな予感がするんですけれど,さてどうでしょうか。



『かぐや様はお可愛い』

紅白戦に分かれて,生徒会でただ一人白組に入る安定のかぐやさんである。そう,かぐやさんは宿命的に「ぼっち」が似合う(←酷)


天地乖離す開闢の星

なんつーか,これはもう「星」みたいなもんでね。

孤高の存在であり,栄誉ある「かぐや」の称号を冠しヒロインである。なよ竹のかぐや姫よろしく,周囲と簡単に混じらない(交じれない)ってのは宿命みたいなものとして描いているんじゃないだろうか。最後にかぐやに手を届かせる男が現れるその日まで。


でまあ,そうはいっても恋する乙女ですから好きな人を応援したいわけです(柏木さんを横目で見ながら)。でも人目が気になる。

人のいないところに移動してこっそり応援する四宮さんのお可愛らしさもさることながら,妄想の中で柏木さんに「愛する会長の応援」とか言わせちゃっているところがまたお可愛い。


何言わせてんの(かぐや妄想内)

以前のかぐや様なら妄想の中ですら自分の本心を否定しただろうに,もはやそこは否定しないんだ。会長を愛していることは。そんなところにとってもニヤニヤさせられる。



『石上会計はリア充したい』

というわけで,石上会計です。

こうしてみると今回の石上会計はなかなかリア充している。まあ競争で1番をとっても味方すら祝福してもらえないとか,前フリもあるわけですが,1等は1等だからね。


リア充...?

借り物競争でかぐや様に「後輩」セレクトされたり,子安つばめさんに「おねがい!」されて男子と二人三脚したり。なかなかの充実振りである。


で,極めつけはやはり応援団活動であろう。
「変わりたい」というところからスタートした応援団。例の男女入れ替わってる~?な前前前世な応援スタイルも滞りなく実施してちゃんとウケている。



リア充活動


これは意外でしたね。
てっきりこの「女装」は石上会計を陥れる「罠」かなんかなんだと妄想していたのですが,マジで男女入れ替え応援だった。応援当日に石上会計だけ女装させてきて「キモォ!」とかいう団長・副団長の罠かと思ったんですが,流石にそれは無かったか。血盟騎士応援団はパネェ。





....ってところからの切り替えが実に自然でね。



石上の変化

かつて犯してしまった失敗。後悔だけ積み重ねて,内に篭り,現実から目を背け,ひたすら逃げの姿勢に入っていた自分を「変えてみたい」と思うようになる。

その変化はきっと,白銀会長によって生徒会に引きこまれ,生徒会のメンバーに偏見無く接しられて共に色んな課題をクリアしていって...そんな毎日の自然な積み重ねが,「変えてみたい」という前向きのアクションにつながっていったんだろうな,と思います。





「いい加減 僕は前を向きたい」
「失敗を悔やんで 後悔を積み重ねるより」
「もう少し心躍る生き方を......」





と石上優が一歩踏み出そうとしたその瞬間からの
晴天からの暗転




石上優が一番忘れたかった過去との対面。





中学生の時に石上優が「やらかした」事件の当事者の女子,現る。


...
......


ふむ。
ここでラスボス登場かよ。


まあ考えてみれば,石上会計が過去を清算して前向きに生きようとしたときに,当の「事件」と向き合わなければ単なる「自己満足」に過ぎないからなあ。当事者の女の子からしてみれば,「そんな自分ひとりで自慰行為してすっきりしないでよ!」ってな気分であろう。そういう意味ではこの対決は当然至極といえる。


「これは『試練』だ...。」
「過去に打ち勝てという『試練』だと俺は受け取った」
「人の成長は.........未熟な過去に打ち勝つことだとな...」
「え?お前もそうだろう? 石上優」


とまあディアボロさんの名言?が真っ当に聞こえるほどに,石上会計が成長するためにはこの対決は必要不可欠なものなのであろう。


しかしなあ。
当の石上会計からしてみれば,そんなポジティブな気分で向き合える相手ではないことが石上優の反応からわかります。



石上優の暗転


「一番忘れたかった過去」


という言葉からも,この女子に何らかの形で関わり,それが正当性の有無はさておき,お付き合いしている男子を殴り,この少女が秀知院から去る結果になったことに対して「後悔」や「懺悔」の気持ちがあるに相違あるまい。

石上会計からしてみれば「試練に打ち勝つ」どころの話じゃない。薬草も持たずに単独でダンジョンで経験値稼ぎしていたら,いきなり大魔王とエンカウントしたようなものですよ。


そして逃げ出したくても逃げ出すこともできない。石上優は彼女に対して「申し訳なさ」を有しているようだから。

そしてなにより彼女は石上優が高1の生徒たちから否定される根源となった人物である。石上優がどこに逃げようとも,彼女の姿を見れば周囲は彼女を庇い,石上優を責めるに違いない。石上優に逃げ場は無いのである。



大魔王からは逃げられない

まさにあれである。「知らなかったのか?大魔王からは逃げられない」というやつである。






...で,ここで疑問なのは「なぜ彼女はここにいるのか」ということですよ。

まあ常識的に考えれば,転校したとはいえかつての母校ですし,当時お付き合いしていた男子はまだ在籍しているのでしょう。であれば,彼の雄姿を見にくるというのは当然あり得る。


しかし,そんな涙を流して石上を非難し,最終的に転校までしたほど「いやな思い出」がある場所に戻ってくるのかなあ?という疑問は伴う。


被害?少女を秀知院の体育祭に手引いたのは誰なのだろうか?と考えた時に,思い浮かぶのは「石上優が調子に乗っちゃっている」「懲らしめてやる」と感じた人物である可能性は若干ある。それは誰か?



小野寺さん(第75話より)

クラスメートの小野寺さんは第一容疑者であるが,石上優の前向きになった姿勢や他者に対する恐怖を聞いてそれなりに「思うところ」はあったようである。であらば,「懲罰」的に被害?少女を呼ぶというのはなさそうに思える。



当事者たち(第75話より)

もっともその理屈でいえば,彼女のかつての彼氏や高1の同級生なら誰でも成立してしまうわけで,ここまで特に登場していない「誰か」が突然登場するというのはちょっと不自然である。


となるとあれか。やはり副団長・子安つばめさんあたりなんだろうか。


子安つばめ

意味深に表情が描かれない子安さん。
石上の前向きさを買っているように思えますが,不安になるのは石上麻呂を寝たきりに追い込んだ「子安貝」に由来する名前を有していることである。


ふむ。
もしかすると子安さんは,被害?少女の関係者かもしれないが,お付き合いしていた男子の「お姉さん」とかなのかもしれないなあ。それなら間尺が合う。

子安さんが石上にぶつける悪意を持って彼女を呼んだのか,あるいは逆にいまは石上は更正しているということを知ってほしくて悪気の無さで呼んだのかわかりませんが,そういう流れは微粒子レベルで存在する!




...まあそのあたりの理由は次週あたり明らかになるのかもしれないので,答え合わせを待つしかないわけですが,さてそうなると次に気になるのは「どうやって解決するのか」ですよ。


当事者同士では「解決しなかった」のは彼女が転校したことからも明らかなわけで,そのとき起きた事件の真相は多分被害?少女と彼氏と石上会計の間で「ちょっとずつズレがある」。

大仏さんが述べていたように,石上会計が理不尽なことが嫌いである以上,意味も無く石上会計が他人の彼女に付きまとったり,彼氏を殴ったりはしない。



大仏こばちの分析(第75話より)

多分に,彼氏くんが彼女に対して秘密で「理不尽なこと」をしていることを知り,彼女を守るために真正面から向かい合ったものの,結果としてその「理不尽なこと」の中身を彼女に告げることもできなかったため石上優は黙するしかできなかったのであろう。

そしてその状況は,いまになっても何も変化していない。言えることならばその場で言ったはずだから。



...となると,やはり「言葉にできる」第三者が必要となってきますよねえ。それは一体誰なんでしょうか。


現状,石上優の味方になってくれそうなのは「生徒会」「応援団」「風紀委員」であります。この三大勢力の均衡を持って石上優の「つかの間の安定」は保たれていたのだから。


当事者の誤解を仲介し,事実を明らかにできるような人物。それは誰か?







秀知院の皇帝達「生徒会」の内の一人か!?






巧妙にノリと勢いで秀知院を抑える「応援団」のウェーイ共か....?






いやァ...正義の自治組織「風紀委員」こそ秀知院の覇者!!






民衆の意思「1年生」にも油断ならない猛者共がいる...!!!






当事者の間でくすぶり続けている「事実の誤解」はいつどこで明らかになる!?


誰が石上優に加担する...!? 誰が石上優を裏切る!!?


始まるんだよ!!! 「かぐや様」史上最大の!!!
"ドロドロの争い"が!!!!



てなわけで,僕の予想。

普通に考えれば,現状で石上優を正当に評価してくれそうなのは「生徒会」ですよね。中学時代の過去を調べる力が四宮さんには多分ある。その事実を元に天下を黙らせる権威が白銀会長にはある。



権力と権威...?(第72話より)


ただまあ,それはなんというか確かにそうなんですけれど,それだと石上優は「先輩たちに守られて終わり」になってしまうところが難点ですよね。彼自身が過去と向き合っていない。




でなければ,先に指摘したように「風紀委員」の二人でしょうか。
少なくとも大仏こばちさんは石上優を見て正当に評価してくれている。また伊井野さんも伝聞ではなく事実に基づいて評価する能力がある。



事実に基づいて評価する能力...?(第72話より)


問題は,彼らだけでは真相の解明が難しいという点ですよね。二人の発言が結果的に石上優を助けることはあっても,問題解決に至るほどまでの「決定的証拠」を指し示せるかどうかは怪しい。ポンコツですから!

ただまあ,どこかで「石上優は曲がったことがキライで真っ直ぐな人間である」と明言してくれそうな気がします。また,これがきっかけで伊井野さんと石上会計の間も少し変化することは期待したいです。




結局のところ,生徒会も風紀委員も「ちょっとずつ関与して」ということになるのでしょうけれど,石上優が過去と向き合って「清算」させるように仕向けるのはやはり「応援団」なんでしょうな。

とりあえず子安さんも団長も「悪気は無くて」いまの変化した石上をみんなに理解してもらおうという姿勢でいてくれるならば,被害?少女と冷静に向き合う「場」は提供してくれそうな気がする。



敵か味方か,応援団(第75話より)


石上優がアレコレ周囲から言われようとも,被害?少女に責められようとも,石上優が「自分のことばで語る真実(または謝罪)」を述べる機会は設けてくれる気がする。

もちろんそれを被害?少女や同級生が信じてくれるとは限らないわけですが,それを補強するようなことを「応援団」や「生徒会」「風紀委員」の面々はやってくれるんじゃないかなと思ったり。

それは石上会計にとって「勝利」ではないかもしれないけれども,「完全敗北」でもない。過去に向き合って過去に打ち勝つ。過去を清算する,決着させるのは中身の勝敗は抜きにして必要でしょう。




石上優

いきなり石上会計の日常が変わるとは限らない。ちょっとずつ,石上優を認める人が増えていき,信じてくれる人が増えていく。そんなきっかけになれば,石上優という男にとっては「大勝利」なんじゃないかなと思ったり。まる。




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画像はヤングジャンプ2017年第51号「かぐや様は告らせたい」第77話,75話,72話,及び第4巻より引用しました。

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