先日実施されました,「ぼくたちは勉強ができない」の人気投票の結果発表が行われました。というわけで,所感をば。

結果発表!
今回の「人気投票結果」,ポイントは大きく分けて3つです。
(ポイント)
1.結果はほぼ順当だった。
2.各ヒロインのコメントが無難。
3.いつの間にか「ヒロインレース」扱いになっていた。
まず「結果の順当性」について。
とても順当な結果だったのかなと。割とTwitterにおける人気・ファン熱の熱さが目立っていたヒロインが順当に上位を占めていったかなと。
とくにどこかで書いた記憶はありませんが,個人的な予想としては2位と3位が逆かなと思っていたぐらいで,ほぼ想像通りの結果でした。「史上最も予測困難」のアオリには申し訳ないけれど,あんまり驚きのない結果だったかなと。
そんな中,ちょっと意外性というか,目立った順位となったところを中心に感想を述べて行きたいと思います。
まず10位。海っち。

海っち
そんなに人気があるキャラという印象はなく,どちらかというと猪鹿蝶の鹿島さんあたりとどっこいではないかと思っていた位置づけな彼女が10位入り。おめでとうございます。
やっぱりあのキスシーンがエロかったからですかね。ラブコメ漫画なんて彼氏ができた途端人気が下がるもんだとおもっていましたが,根強いファンがいた模様。
次。8位。関城紗和子さん。

ポニーテールは振り向かない
今回,洋菓子さんとともに関城さんを推してみたわけですが,思っていたより票数集まっていたなと。逆に驚きです。ぼくも洋菓子さんも10票ぐらいしか投じていない。
それで365票ってことは幅広く関城ファンがいるってことですからね。出番に対する投票数を考えればかなり健闘,大健闘だと思います。次週は「久しぶりのあの人」らしいので,9位の桐須美春さんか関城さんかといったところでしょうか。出番,増えるといいですね>洋菓子さん。
次。6位。唯我水希さん。

ヤンデレ枠
いわゆるSEISAIである。ぶっちゃけた話,関城さんは水希を超えないだろうと思っていたのでそこは予想通りだったのですが,驚いたのは主人公であり兄である唯我成幸の上を行ったことである。え,そんなに...? ほとんど単行本の幕間ぐらいしか登場していないじゃん,水希。
やっぱり実兄に対する「ちょっと壊れたレベル」のブラコン感が人気なんですかね。ちょっと病んでいるというか。ヤンデレキャラというか。
作者的には完全にネタキャラという位置づけだと思いますが(実妹だからどうしようもない),これで血がつながっていないとかいうネタが出てきたら流石にびっくりである。絶対ないと思うけれど。そういうのはラノベだけでいいと思います。
次。4位。緒方理珠さん。

ふしぎ巨乳枠
当番ヒロインは間違いなく5位以内でシェアすると思っていたのでその事自体は意外ではなかったのですが,問題は順位(と票数)である。4位か。2000票台か。
連載開始時の人気傾向としては,古橋さんより緒方さんの方が高かったし,成幸と口部接触をするなど一時は「本命」と思われていただけに,これは意外である。
とはいえ緒方さんの描かれ方を鑑みれば,いろいろ難しい部分はあるのかもしれないね。
彼女の設定として「他人の心理がわからない」というのがベースにあり,それを克服するための「心理学を学びたい」という勉強の動機づけである以上,他人の心理や感情を読めない。普通のヒロインらしい感情の吐露ができない。
それが転じて「不思議ちゃん」というキャラ付けになっていってしまうわけです。そこに魅力を感じられるかどうかがポイントなんだろうね。もちろん,不思議ちゃんでも人気のあるキャラが存在する作品はあると思いますので,描き方次第でどうとでもなると思いますが。
物語進行上,「心理・感情の機微を悟れるようになる」のは成幸を好きと認識するその瞬間に集約していくのだと思いますので,そう簡単には覚醒させられないという制約があり。まあ扱いが難しい存在ではあります。今後のテコ入れ(←テコ入れ言うな)が期待されるところです。
最後。2位。古橋文乃さん。

何気に勝負のツインテ
これはちょっと意外でしたね。てっきり2位はうるかだと思っていたので。
当初人気では緒方さんの後塵を拝し,中盤では武元うるかさんに牽引役を奪われ,最近では飛ぶ鳥を落とす勢いの怠慢先生の存在感の前にどうなるのかいなと思っていたのですが,なんと2位です。4000票超えです。大したものである。
「約束された敗北の黒髪ヒロインを憐れむ会」(通称「いばらの道会」)会員としては,まあようやったなぐらいな目線で結果を受け止めましたけれど。ちなみに僕は古橋さんに一票も投票してない(おい)。
まあ2位・4000票の要素としては,ここ最近の古橋さんのエピソードが割と面白かったことも要因としてあるのかなと思ったり。
他のヒロインが「可愛いに集約される話」とか「ドジっ子ギャップで萌えさせてくれる話」に集約しがちなのに対し,古橋さんは未公開設定の「重さ」もあってストーリー的に読ませるものがある。
数少ない伏線感というか,後日炸裂しそうなネタ振りが見受けられる。そんなエピソードとしての面白さも票に繋がったのかなと思わなくもなく。
記号的に分かりやすい「黒髪ヒロイン」ということもあり,基礎票があるとはおもっていたが,うるかの上を行くとはねえ...。
純情乙女役はうるかさんに振られてしまっているだけに,その分ハンデはあったと思うのですが,まあ大したものである(2回め)。これで最終回に顔ぐらいは描いてもらえるかもしれない。
...
......
せっかくなので,「予想通り」だった結果についても少し言及しておくか。
15位。唯我文乃さん。

状況指定は黒髪ヒロインの常道
いやこれ,古橋さんじゃん...というツッコミはいらないのです。
シチュエーションを指定した投票というのは過去作品にもありましたし,多分投票する人いるだろうなと思っていました。確かに問39は面白かったし,古橋さんにお姉ちゃん属性を与えられた回で印象深かったので。ちなみに僕は一票も投じていない。
次。7位,唯我成幸。

主人公の通る道
ラブコメ主人公の定番位置というアオリが笑えるのである。
いわゆるヒロイン多めのラブコメにありがちなのが,人気投票の上位はヒロインたちで,主人公である野郎は7位あたりに沈むというのが定番の位置である。一条楽しかり。コガラシさんしかり。まあハーレムラブコメというテンプレである限り,このあたりの順位は動かないというか。当然の結果かと思われ。
ただ「ぼく勉」に関して言えば,成幸が一種ヒロイン的な位置づけになっているので,もう少し投票数が多くてもいいかなとは思いましたけれどね。おお成幸よ,水希に負けるとは情けない...。
そして最後。1位。桐須真冬先生。

怠慢!
あ,はい。
最初から桐須先生が1位だと思っていました。
ぼく勉は「人気のあるキャラのエピソードを集中的に投入する」という傾向があります。人気投票が始まってからはほぼ均等割といった感のお話し配分でしたが,それ以前は「また怠慢回かよ...」というくらい怠慢先生のエピソードが多かった印象(そしてそれは面白かった)。読者傾向的には怠慢先生がぶっちぎりなんだろうなと思っていたので。
しかしビックリしたのはその票数である。5,233票である。総投票数が21,251票だから,実に24.6%を怠慢先生が占めたことになる。これは凄い。四分の一殿と呼んであげるに相応しい大勝利である。
先行文献を当たってみると,かの「ニセコイ」の人気投票でも概ね2万5千ぐらいの総投票数であったわけですが,トップを分け合った桐崎さん・小野寺さんでも票数は4000票を超えるくらい。それより1000票も多いのである。
読者の裾野という観点においては,「ぼく勉」はまだニセコイを超えていないことは10位以下の票数の少なさからも窺えるわけですが,そんな中一人5000を超える得票数を叩き出した桐須先生への人気集中度は想像以上である。投票した諸兄らの努力と,桐須先生に敬意を表したい。
...まあ裾野の話をすると異論があるかもしれませんが,コミックスの売上や票の分散状況,日頃のブログ感想アクセス状況からみて,多分に裾野はそんなに広くないというのが「ぼく勉」の印象ではある。票の分散状況を印象づける調査としては,以前行ったTwitter調査からも窺える。
「ぼくたちは勉強ができない」の人気投票に参加される方にお尋ねします。ぼく勉の人気投票に何通送った(送る予定)か教えてください。*投票後RTいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。#ぼく勉 #ぼくたちは勉強ができない #ぼく勉人気投票
? ayumie (@ayumie) 2018年2月27日ご覧の通り,100票以上の投票が13%もいる。人数にして28人もいる。つまり28人だけで2800票以上の投票を今回の投票で行っているということである。
これはぼくのフォロワーさん,あるいはフォロワーさんがRTしてくれた範囲内で投票してくれた人211人中28名ということだから,実際にはもっと多くの複数投票があったものと思われる。
特段「誰に投票したか」は尋ねなかったのですが,おそらく上位5名あたりはまんべんなく複数投票があったと推測されます。6位以下との票数のかけ離れ具合から鑑みてもそれは妥当な推測かなと。
言い換えれば,一部の熱心なファンが多いというのが本作品の特徴であり,裾野を広げていくのはこれからなのかな,というのが今回の人気投票から窺える「ぼく勉」の実像という気がしなくもないです。
まあそういう結果もあり,「2.各ヒロインのコメントが無難」という印象が強まったんですけれど。

無難な挨拶
全体でこれだけの投票があり,おそらく複数投票した人物も少なくなかったと思われる今回の人気投票。別のラブコメ漫画の人気投票結果では,大量投票者に対するキャラからのメッセージというのもあり,そういう「ファンへのリップサービス」があるのかなと思いきや特にありませんでした。
どっちかというと無難なコメントと言うか,真面目かよ!というメッセージが添えられているのみである。この辺りは先行文献に対する「反省」みたいなものもあるんだろうね。
本作はどうしたって「ニセコイ」という先行文献を意識しながら描かれているわけですが,ニセコイで批判された部分は全部「避けて」通るように慎重に慎重にコントロールされている感がある。
ニセコイのときには「千葉県のYさん」をはじめ,変に有名になってしまった読者の存在を作品側が煽ってしまったりしたわけです。それは人気投票の盛り上げとか,作品に対する話題性は高めたけれど,同時に「じゃあそれ以外に投票したファンはなんだったの?」的な反応がまったくなかったわけではないと思われ。
あまつさえ作品に登場を窺わせるという行為は「熱心に応援してくれたファンに対する返礼」以上の意味はなかったにしても,「他の読者はどうでもいいのか」的な反感が一切なかったのかというと,絶対ないとは言い切れないものがある。
なので,そういう「ファンへのリップサービス」みたいなものは無かったわけです。個人的には「おフランスのYさんありがとう」(紗和子)とか見てみたかった気がしますが(笑),まあそういうのが無いのが本作の特徴であります。
ついでに言えば,投票期間中にほとんど人気投票実施中である旨の告知が無かったことも関係あるのかなと。熱いファンが多いだけに,ファン同士の投票合戦や結果に対するファンの勝手な妄想が暴走しがちなのがラブコメの人気投票です。
ただの推測ですが,途中全く人気投票に対する告知がなかったのは「極端にファンを煽るのはやめよう」という意識が働いたのだと思われ。

ファンを抑えに行く印象のコメント
これも先行文献の反省点を活かした対応なのだと思いますが,多人数のヒロインが出てくるラブコメの宿命として「結ばれなかったヒロインのファンをいかに鎮魂するか」が作品の評価を左右します。
なまじ人気投票とかでファンを熱くさせ,結果としてファン同士の対立を深め,結末が気に入らなかったファンが作品を叩きまくる...みたいなスパイラルを避けたい。そんな意識がとても強く出ているような気がしました。
確かにニセコイ末期の作品評価を思い出すと,結末をつけることに身震えしそうなものがあってもおかしくはないですが(笑)。あ,いやあれはファンの対立云々以前の物語進行に対する違和感の表れだったのでしょうけれど。なんにせよ少し先行文献の失敗を意識しすぎの部分もあるように思います。
良く言えば「ニュートラル」で「万人受け」する作品です。悪く言えば「冒険のない」作品にもなる。全く異なる作品ですから,本作独自の作品らしさを追求すればいいと個人的には思いますけれどね。
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最後。「いつの間にか『ヒロインレース』扱いになっていた。」
これは担当編集が筆が滑らせただけだと思いますけれど。「人気投票」であってヒロインレースではないと思っていたんだけれどなあ。ヒロインレースと言ってしまうと,恋の結末を想起させてしまうものがあるだけに。

ヒロインレース?
ぶっちゃけた話,「桐須先生の人気が高い」ということと「ヒロインとして成幸と結ばれる」のかということは全く別問題なので,このあたりの表現は少し気を使ったほうが良かったのかなと思ったり。それこそ後々のファンの論争を押さえたいのであればなおさらである。
まあこの作品はラブコメでありながら,物語の軸としては「できない奴を理解し,諦めさせるのではなく実現できるように支えよう」というものがあり,それはそれぞれ目標を持つヒロインたちが勉強を通じて実現していく形をとっている。そのナビゲータとして唯我成幸という主人公が存在するという構造を持っています。

問1.より
そうした「できない娘」の夢の実現と,恋愛的結末は実は直接的には関係ない(間接的にはある)。
なので,「成幸と誰が結ばれるのか」というヒロインレースという側面に関して言えば,「まだほとんど何も決まっていない」状態。もちろん桐須先生と結ばれる可能性も絶対ないわけではないですが,まあ今のところあまりそこは深く考えなくてもいい局面なのかな,と思ったり。
以上,長々となりましたが「ぼくたちは勉強ができない」第1回人気投票結果に対する所感でした。まる。
...
......
さて,そんなこんなで今回のお話の感想です。ここまで書いてとっても疲れたので,ポイントを2,3に絞って簡単に感想をば。
今回のお話は「模擬面接」のお話。なるへそ...人気投票1位の対価としての怠慢先生回というわけですか。ふむふむ。
そんな模擬面接はいつもの「氷の桐須」ができない娘たちをぶった切っていくそれだったわけですけれど。気になったのは古橋さんの面談かな。
言語化という意味では古橋さんの能力的には面談対策は完璧!という志望動機だったわけですけれど,その後がいけない。追質問の「長所は?」という質問の前にバッサリと切られる古橋さん,哀れでしたね。

志望動機は完璧だったが...
しかしまあ,こうしてみると古橋さんの進む道みたいなものがちょっと見えた感もなくもないですね。お母さんに影響されて星に興味を持ち天文学を学ぶ。それは一つ動機づけとしてOKです。
それを将来自分の長所とどう組み合わせていくのかという点においては,そうした星や天文の知識を下に創作とかしていってもいいんじゃないかなと。天文作家なり,SF作家なり,漫画家なり。
ぶっちゃけた話,文学の中にあった星を元に「お母さんの星を探す」なんて夢自体が本来は「できんのか?」という話ではある。そこに答えなんか存在しないからである。
お母さんの星がどうゆう文脈で母娘の会話で出てきたのか判りませんが,きっと深く詰めてはいない部分でしょうし,それが何であるかは作中で明らかになるわけでもないでしょう。

お母さんの星とは(問39.より)
結局のところ,お母さんとの会話の中や,モチーフとなった作品を読み解きながら「たぶんこれだろう」と推定するのが現実の限界である。それを一生の生業というか,夢とするのはなかなかに難しい。あくまで高校生らしい漫画的な夢である。
そんな夢を応援し,実現のためにサポートしてあげているからこそ唯我成幸と古橋文乃の関係はピュアで子供っぽくもあり,美しくもある。(これは他のヒロインの夢と目標との関係もそうなんですが)。

突っ込まれて立往生
しかし少し落ち着いてみて,彼女が将来天文学を学んだ後に「何をするのか」ということを妄想してみれば,天文学を文学方面に活かしていくというのは学んだことと彼女の長所を組みわわせた目標となりうる,などと思ったり。そんな彼女の作品の中で「お母さんの星」が明らかになるというのもまたいいかな,とか思わなくもないです。
あ,あくまで個人的な印象なので「ネットに書かれたからこのネタは止めておこう」とか思わなくてもいいんですよ。(誰向け発言)
...
......
次。「唯我成幸の面談」について。
これは中々にカオスでしたね。ぶっちゃけた話,唯我成幸の頭がおかしくなったのかとおもいました(まて)。
まず今回明らかになった事実として「成幸は推薦狙い」というのが明らかになりました。あ,推薦ってやっぱりそっちの推薦なんだ。
以前からの説明だと「スーパーなんちゃら推薦」とは大学進学後の諸費用すべて面倒見てくれるという返済なしの奨学金みたいな扱いだと思っていたので。まあ,両方兼ねているのかもしれませんが。
しかし推薦試験をうけるということは,成幸はもう夏とか秋口には推薦試験を受けるんじゃないだろうか。ぼくの中の推薦試験のイメージって結構早いイメージが有るんだけれど。違うの? 少なくともセンター入試よりも前ですよね...年内には終わっている印象。
ということは,成幸やうるかはさっさと受験が終わってしまい,その後に「できない」理珠と文乃の一般入試試験がくるという感じになるのかしら。あ,あとあしゅみー先輩も。それはそれ,作劇が難しそうではある。このあたり,物語進行がどうなるのか気になりますね。
で,肝心の面談練習では緊張緩和のために唯我成幸が次々と妄想を繰り広げていくというコメディ展開。
あ,はい。
要するにこれは怠慢先生のコスプレ展示というファンサービスなんですよね。1位おめでとう!みんなの怠慢をじっくり堪能してね!みたいな。

ファンサービス
とはいえ見たこともないチャイナドレス姿を妄想するあたり,唯我成幸の頭はどうかしてしまったのかと心配になるレベルである。なんて妄想してやがる...成幸ーーー!というやつである。
そんな中身が全くないスッカスカなお話しかと思いきや,何気に怠慢先生がぶっ込んでくるから「ぼく勉」侮りがたし...なところである。
「できない自分」を認め,向き合えること。
唯我成幸の最大の長所。
そこをきちんと桐須真冬先生は認めていたという...。

理解
なんでしょうね,これ。「親父以外ではじめて」という成幸の気持ちもさることながら,こんな風に成幸のことを認め,成幸にそれを伝えることができるなんて。桐須先生どうした。まるで先生みたいじゃないか(まて)。
まあ桐須先生は進路指導担当の先生として,受験生がきちんと合格できるようにアドバイスを行っただけです。ある意味「職務を遂行しただけ」といういつもの怠慢先生と何ら変わらないわけですけれど。
だがしかしである。
そんな風に「自分の長所を認めてくれた」ことに対して唯我成幸が嬉しさを感じ取るのは不思議じゃないし,そうやって相手のことを認められるようになったというのも家族であっても自分を見せないという桐須真冬にしてはこれまでの彼女とは大きく異なる。なにより本作の主題を怠慢先生が理解しているというのは大きい。
個人的に教師と教え子が結ばれることは少年誌では「無い」というかあってはならないというのが持論ではありますが,今回の二人の面談からはちょっとだけ「桐須先生も恋愛対象候補として加えてみようかな」というサインみたいなものを感じ取らなくもなく。気のせいかもしれませんが。

桐須先生が理解を示してくれたことの意味
少し先走った妄想をすれば,唯我成幸は最終的に「先生」になっていくのでしょうし,その立場に立ったときであれば「先生同士でお付き合い」というのは十分あってもいいと思うのですけれどね。まあ最低でも5年後のお話しですけれど(ん)
まあ物語の文脈的には理珠か文乃と結ばれないと変なことになりますし,恋愛の記号である武元うるかにも可能性が高いと思いますので,先生ルートは本当に最後の最後まで先生の人気が落ちなかったときの「大穴」みたいなもんだと思いますけれどね。
まあどんな風にもお話しを展開できそうなのがいまの「ぼく勉」なので,今後の推移を見守りたいと思います。
というわけで今回の感想はまる。
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20位以降の順位は単行本で発表とか。うーん,今回は買うかどうか悩みます。まる。
*画像は『週刊少年ジャンプ』2018年第23号 「ぼくたちは勉強ができない」問.61 ,問.1 問.39より引用しました。