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『ぼくたちは勉強ができない』 問55. 彼らは戯れに[x]なる言の葉を披瀝する 感想

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さてと。『週刊少年ジャンプ2018年第16号』 「ぼくたちは勉強ができない」問55.彼らは戯れに[x]なる言の葉を披瀝する の感想(ぼく勉 55話感想)です。


ゲーム回というから緒方さん(別の意味で)無双回と思いきや,全然そんなこと無かったぜ...。

ゲームはゲームでも,どっちかというと恋愛心理ゲームというか。そういえば先日の「かぐや様は告らせたい」でも合コン系ゲームを取り上げていましたけれど,ラブコメと心理ゲームてのは食い合わせが良いのかもしれないな。

ていうかね。

恋愛心理ゲームといっても,恋愛頭脳戦みたいな「こうどなじょうほうせん」ではなくて,むしろどっちかというとキャバクラでおっさんとホステスで盛り上がる系といいますか。
最初のネタ振りがメイド喫茶のあしゅみぃ先輩だっただけに,自分の中でなおさらそのイメージが強調されている模様。


T先生とS編集はキャバクラでも行ったのだろうかという疑問符


あ,いや冗談はさておき。

今回の「愛してる」「もう一回」なゲームのミソは,対戦相手が「恋愛的感情を抱く対象となるかどうか」を確認するという所にあるのではないかと思われます。

つまり「愛してる」と平然と言える相手は即ち「恋愛対象としてみていない相手」であるということ。物や人形に「愛している」っていっても照れませんよね? それは人間でも同じです。「愛してる」といった時に,照れなければ相手を恋愛的に見ていないということですよ。


言い換えれば,「愛してる」といいたくても照れてしまって言えないという場合には,対戦相手を「恋愛的に捉えることに恥ずかしさを感じる」ということでもある。

それは相手を恋愛的に好きということかもしれない。あるいは,恋愛的に見てしまうと意識してしまう相手であるということかもしれない。

そんな風に基準を設けてお話を振り返ってみると,なかなかに面白いですね。


たとえば大森君 VS 緒方さんの場合。

緒方さんが述べているのは「アイシテル」という言葉の羅列であって,そこに気持ちが乗っていないのは明らかです。つまり大森は緒方さんから恋愛対象として見られていない。ま,それは読者の皆さんは一目瞭然だとおもいますが...。


喜んでいるけれど,大森は時代の敗北者じゃけぇ...



次。
緒方さん VS 成幸さん の場合

先ほどまで機械仕掛けの人形みたいに「アイシテル」と言えた緒方さんが突然フリーズしてしまうわけです。


スリー・フリーズ!

これは読者もお分かりのように,緒方さんは成幸に対して恋愛的感情を抱いている(無自覚)だからですよね。だから「愛してる」という言葉に自然と「気持ちが乗っかって」しまうのでいえなくなってしまうわけです。



そして第3ラウンド。
古橋さん VS 成幸くん の場合

古橋さんもまた「言えない」子なわけですけれど,先の緒方さんとは事情が違います。アイシテルという言葉の羅列はいえるけれど,目の前に唯我成幸を恋する乙女二人がいては,言葉に気持ちが乗ろうと乗るまいと言うことができない。第三者ポジに甘んじる古橋師匠の弊害が出ましたね。


姉さんはつらいよ 文乃恋やつれ

二人がいなかったならば言えるのかというのはまた別問題ですけれど,現状,古橋さんはまだ成幸に恋の自覚は無いと考えてよいのだと思います。



そして第4ラウンド。
うるか VS 成幸 の場合


「あ...ッ」(言えない)


あ(察し)

なるへそ。前々から匂わされていましたけれど,やっぱり成幸はうるかのことを「恋愛的に見ている」わけですね。
アイシテルという言葉の羅列として言えないのは,その言葉に「気持ちが乗っかる」から。恋愛的対象として見てしまう相手だから,本当に好きかどうかはさておき,そういう対象としてみているということですよ。


うるか...お前はほとんど勝っていたぞ...






...となると,やっぱり気になりますよね。唯我成幸は「この人」に愛してるって言えるのか。



その名はタイマン





というか思いっきり震えているし。おすし。明らかに怯えていますけれど...



「言った!」


はっはーん。

成幸は怯えながら「愛してる」と言った。逆に言えば「言えた」ということは,そこに気持ちは乗っかっていないとういことですよ。「アイシテル」という音の羅列にすぎなかったということですよ。


それはもちろん,読者諸兄にとっては当然至極な話であって,成幸は性的に女性を意識したことはあるかもしれないけれど(おっぱいとか),恋愛対象として先生を見たことは一度も無いからね。まあそれでも先生に言うかという気はしますが...





で,そのタイマンこと桐須真冬先生ですけれど。


言え...ない...だと!?


ほほう。
これは興味深いね。まあ成幸に対して照れて言えなかったというよりは,その言葉自体に照れてしまった感があるけれど。それがわかるように,きちんと桐須先生から「教師と生徒の線引き」がきっちり明言されたのは大きいですね。

僕も以前から主張していますけれど,生徒は先生にとってお店の商品と同じ。手を出したらいかんですよ!なので少なくとも成幸が高校に在籍している間は桐須先生が成幸を男性としてみることは「一応無い」のだろうと僕は認識しました。


でも部屋の掃除は別らしい。なんだそのダブスタ...


二律背反!

少なくとも,タイマン先生は「労働力として仕事を依頼した」形にしないとまずいと思うの。うなぎで精をつけさせるのならいいと思います。まる。


...
......


精がついたやりたい盛りの高校生と一つ屋根の下な状況だったら,間違いなく薄い本が厚くなる展開ですけれど(まて)




さて。筒井先生のキャラの書き方ポイントが大公開されているわけですが,怠慢先生が普通に「ポーズでお尻を魅せる!!」とか煽られていて笑います。尻芸はやっぱり意図的だったのか...。


アピールポイント

しかし,うるかは「チラリズム」,理珠は「豊満な胸部」とポイントがわかり易いですが,師匠はめまぐるしく変わる「髪形」とな...。確かに毎回変わる髪型はチャームポイントではありますが。




だがしかし! 約束された敗北の黒髪ヒロインフリークとしては声を大にして言いたい。

個人的には古橋師匠のポイントは比較的長身からのスレンダーな雰囲気,特に「脚」だと思っております。スカートからすらりと伸びた脚が入る構図が可愛いと思うんだけれど。


スレンダーという謎の表現


とまあフェティズムに触れたところで,再度まる。





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*画像は『週刊少年ジャンプ』2018年第16号 「ぼくたちは勉強ができない」問55 より引用しました。

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